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終着駅は始発駅

 

 駅に向かう通りを過ぎ、バスは市内を小さく一回りするようにしてJR枕崎駅前のバス停に到着した。

バス停前には大きなスーパーやドラッグストアーが建ち、広い駐車場が有る。

 

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 道路に面した位置には、観光案内所がある。

その前に “日本最南端の始発駅”(反対側は終着駅と書かれている)と書かれた灯台のモニュメントが建っている。

その脇には、タクシーさえも待機しているので、何ともごく普通の駅前らしい雰囲気なのに肝心のJRの駅舎が何処にも見当たらない。

 

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辺りを見回しやっとドラッグストアーの裏手で“枕崎駅入口”と書かれたアーチ型の看板を見つけ、そのアーチを潜り、狭い通路のような道を奥に進むとそこに驚きの駅が有った。

 

 何とも淋しい終着駅(始発駅)である。

駅舎も無い、待合室も無い、あるのは片側が線路に面した片面単式ホームと側線も無い一本の線路だけである。

 

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かつて鹿児島交通の南薩線も乗り入れていた枕崎は、同線の廃止後駅舎は取り壊され、構内を明け渡し、スーパーやドラッグストアーが建つと、簡素なホームが一面あるだけの淋しい駅に成ってしまったのだ。

 

 

指宿枕崎線

 

指宿枕崎線は、鹿児島中央から枕崎までの87.8キロ、JRでは最南端を行く路線である。

枕崎を発つ列車の本数は極めて少なく、一日に数本である。

 

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その内の何本かは、鹿児島中央まで直通するが、残りは途中の指宿か山川で接続する鹿児島中央行きに乗り換える事に成る。当然のことながら非電化区間なので、キハ40系のジーゼルカーが、たった1両で頑張っている。

 

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 ローカル線の悲しさか、軌道敷きの状態が余り良くはないらしく、列車は良く揺れるし、時折切り通しで線路におい被さった樹木にこすれるような音もする。

 

 頴娃大川を過ぎると右前方に南薩摩のシンボル、開聞岳の形の良いシルエットが見え始める。

時折姿を見せる南シナ海の青い海とで、いかにもローカル線らしい趣だ。

 

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開聞岳が次第に大きく成り、後ろに位置を変えるとこの路線のハイライト西大山に到着する。

世に知れた人気の駅らしく、何人かの観光客がカメラを構えて列車の到着を待っていた。

ここはJR最南端の駅、ホームにはその標柱が建ち、背後に開聞岳が迫る。

 

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 絶好の撮影ポイントではあるが、僅かの停車時間では、列車を入れての三点セットのアングルを決めるのが難しい。

それでも何人かの乗客がカメラを持ってホームに降りると、多少の余裕をくれるから有難い。

ローカル線ならではのサービスである。

 

 車窓に異様な形の山が見え始める。

地中のマグマが、噴出の直前地表付近で固結し、その後周辺が浸食され地表に姿を現したと言われる竹山だ。

この沿線には、開聞岳を初め池田湖、竹山など活発な火山活動で形成された特徴ある自然があり、次々と車窓を楽しませてくれる。

 

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 右手に海が開けると山川に到着である。

かつての火山の火口は、今カツオ漁の基地、或いは観光港として出船入船で賑わっている。

 

 

砂むし温泉

 

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 10分ほど待って、指宿の駅前からバスに乗り込む。

駅から続く中央通り、南国らしい雰囲気のハイビスカス通りを経て、5分ほどするとバスは、“砂むし会館前”に到着する。

 

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 二階のフロントで入浴料900円を払い、浴衣を受け取り一階の脱衣所に向かい着替えを済ませ、海岸に下りる。

海岸は海風が吹いていて、浴衣一枚の身には少し肌寒い。

気候が良く、潮が引いていれば波打ち際で楽しめるようだが、残念ながらこの日は全天候型のむし場だ。

 

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 指定された場所に足を投げ出し横に成る。とすかさず持参したタオルで頭が覆われ、最初は身体の脇が固められる。

そして砂は徐々に盛り上げられ、やがて身体全体を覆い尽くす。

すると、ずっしりとした重みが身体にかかると同時に、ホンワリとした暖かさが全身を優しく包みこむ。

5分もすると額から汗が出始め、10分もするとそれは全身に及んでくる。

聞けば、「この時期、砂は4センチ程掛ける、季節によりその厚みは微妙に調整する」のだと言う。

 

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 何処からか、微かな寝息も聞こえて来る。このままウトウトとまどろみたいような心地よさだ。

医学的には1015分ほどが適当とされているので、15分ほどで身体の砂を払い、その後内湯に浸かる。

 最近は汗をかかない人が増えているらしく、そんな人たちにはこの天然サウナは老廃物の排出、ダイエット、美肌などの効果が期待されると言う。

 

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指宿の駅で

 

 駅に戻り、少し時間が余ったので“砂むし温泉”へのバスの時刻を教えられたお礼を言いに、駅中の観光案内所に立ち寄ると、駅前のあし湯を勧めてくれた。

 

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駅を出ると左手に足湯がある。

あし湯なのになぜか、浴槽中央に艶めかしい裸像が建っている。

 

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ここには近くに有る鰻温泉で蒸した“温泉たまご”が置かれている。

指宿から車で20分ほどの所に有る鰻温泉は、地区内に火山性の噴気孔が幾つもあり、そこから噴き出す蒸気利用したヘルシーな「蒸し料理」が知られている。たまごなら七八分で蒸し上がると言う。

 

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指宿のたまて箱

 

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 指宿のゆるキャラ、たまらん三兄弟の内“らんらん”もホームに現れ、一段と賑やかに成る中、ユニークな意匠の観光特急が入線した。その車両は、海側の側面と前半分が白色、反対の山側が黒色に塗り分けられている。

 

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キハ47形2両編成の気動車は、ワンマン運転で車掌はいないが、変わりの女性客室乗務員が、沿線案内や車内販売、記念撮影の手伝いなど、きめ細かなサービスで旅情を盛り上げる。

 

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列車の一号車はチーク材を、二号車は九州産の杉材がふんだんに使われている。

海に向かって掛けられるソファ席と一人掛けの回転座席が設けられ、大型のテーブルの有る4人用コンパートメント席や、2人掛けの回転シート、子供用のキッズチェアまでありバラエティに富んでいる。

 

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 更に指宿や海にまつわる本を集めた本棚、たまて箱、のれん、記念撮影用のパネルなども用意されていて、わくわくするような演出が心憎い。車内だけの限定販売もある。

 

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 車窓も見所が多い。発車するとすぐに右手に碧い錦江湾が広がり、そこに浮かぶ知林ケ島が見えてくる。

大潮の時は砂州が現れ、この無人島に歩いて渡る事が出来ると言う。

 

たった一つの停車駅・喜入では、巨大な石油基地を真直に見る事が出来る。

沿線は錦江湾に沿って走るので、湾越しの桜島が良く見える。

 

沿線にビルやマンション、民家が増えると鹿児島中央駅に到着だ。

50分ほどの乗車時間が、アッと言う間に過ぎてしまう。

 

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列車がホームに止りドアが開くと、突然上から白い煙が降りかかってくる。

そう、あの浦島太郎がお土産に貰った、たまて箱を開けたとき立ち上った白い煙である。

これは、薩摩半島南端の長崎鼻に伝わる伝説に因んで名付けられた“観光特急・指宿のたまて箱”(愛称:いぶたま)の白煙を模した粋な演出である。

 

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