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大井川鐵道

 

昔から、静岡県は林業の盛んな所として、栄えていた。

鉄道の無かった奥大井の人びとにとって、当時川路はイカダや舟、陸路は馬に頼るしか交通手段が無かった。

こんな地に有って、豊かな木材の搬出や発電所の建設で、鉄道の必要性が強く叫ばれるように成って行った。

そんな背景から、やがて開通した鉄道は、まさに文明開化そのもので、沿線住民の生活は一変した。

 

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しかし、やがて林業は衰退し、ダム建設も一段落、全線の電化工事が完成したことも有り、当時の主流であった蒸気機関車が廃止される。

その後全線は、ダム建設用の専用軌道から、旅客用の一般鉄道に衣替えをすることに成る。

そして観光路線のシンボル的存在として蒸気機関車が、昭和51年に「SLかわね路号」として復活した。

今では、日に三往復ほど運行され、観光客の人気を呼んでいる。

 

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ここは大井川鐵道、その始発駅がJR金谷駅である。

金谷を起点とする大井川鐵道は、途中の千頭までの39.5Kmを凡そ1時間に一本程度普通列車が走り、その合間を縫って復活したSLが運行されている。

 

また千頭から先は、急勾配を登る区間と成り、25.5Kmのトロッコ列車の旅を楽しむ事が出来る。

終点の井川の標高は686mで、途中には90‰と言う急勾配があり、その区間ではアプト式機関車が走行している。

 

 

川根温泉・ふれあいの湯

 

 「越すに越されぬ・・・」と唄われた大井川の雄大な流れを右手に見ながら、およそ40分で川根温泉笹間渡駅に到着する。

黒塗りの、しっとりと落ち着いた風情の有る木造の駅舎を出て、5分ほど線路脇を歩くと、県道63号に合流する辺りに「道の駅・川根温泉」が有る。

 

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 ここには、宿泊棟を併設した、日帰り入浴施設がある。

ナトリウム・塩化物泉の温泉は、源泉かけ流しの湯を楽しむ事が出来る。

この入浴施設の人気が高いわけは、何といっても露天風呂の湯に浸かりながら、大井川の鉄橋を渡るSLの雄姿を見る事が出来るからだ。

そんな浴槽脇には、その日のSLの鉄橋通過時刻も書かれている。

 

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川向うの木々の、更にその向こうに、微かに上る白い煙が見えてくる。

遠くで汽笛が響き、その接近を知らせている。

力強いドラフトが響き、鉄路の軋みが段々に近付いてくる。

やがて白い煙を誇らしげに噴き上げ、鉄橋を渡る轟音が轟く。

 

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待ち構えていた人々の口から一斉に歓声が上がり、あちこちでカメラのシャッター音が重なる。

川面に白い煙幕を広げ、ながい汽笛を響かせて鉄橋を渡り終え、やがて建物の陰に姿を隠す。

 

つかの間のショーが終わると辺りには、虚しいような淋しさと雨音だけが残っていた。

 

 

日本一短いトンネル

 

 再び川根温泉笹間渡駅に戻り電車に乗る。

 

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次の地名駅を過ぎ、暫く走ると何とも小さなトンネル(?)を潜る。

うっかりしていると、見過ごしてしまうほどだ。

長さ約11メートル、地元では日本一短いトンネルとして親しまれているらしい。

 

 元々は、この線路の上を横切っていた荷物運搬用索道の施設で、線路に物が落ちないように保護する目的で造られたものらしい。

 

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 ここら辺りは、大井川もかなり上流域に成るはずなのに、まだまだ川幅も広く滔々と流れている。

川の流れと、茶畑の広がる風景を見ながら、40分程で終点の千頭駅に到着する。

 

 

動く鉄道博物館

 

濃いオレンジ色のボディに、窓枠を濃い紺色で縁取っている。

車内のオレンジのチェックのカーテン、えんじ色のリクライニングシートにも、どこか懐かしい匂いがする。

始発の金谷駅から乗り込んだ車両は、昭和40年代以降、近鉄線を走っていた車両だ。

 

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 川根温泉笹間渡から千頭まで乗った車両は、元京阪本線を走っていた特急車のクハ3507

この他にも、南海線で活躍した車両がまだ動いている。

 

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 千頭駅に着いて驚いた。

ホームに入る少し手前には、明治三十年製と言われる手回し式の転車台が有る。

まだ現役で使われているらしく、これは有形文化財として登録されている。

 

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土をむき出しにした長い長いプラットホーム、昔はこんなプラットホームが多かった。

そこに濃いチョコレート色の、長い客車が停留されている。

広い駅構内には、C11形、C10形や9600形のSLや、電気機関車などが見える。

 

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これらは、博物館の展示品のように、静態で展示されているものではない。

大井川鐵道には、全国で活躍していた懐かしい電車や機関車が、今も乗客を乗せて現役で活躍しているのだ。

さながら、「懐かしの鉄道博物館」と言ったところだ。

 

 

SL・かわね路号

 

 千頭駅のホームには、C108が濃いチョコレート色の長い客車を従えて、乗客の乗り込むのを待っている。

このC108号機は、旧国鉄が都市近郊での小単位の旅客運搬用として昭和5年に製造した機関車で、バック運転が可能らしく、この日もバック運転で客車を牽引している。

 

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 定刻、汽笛の音も高らかに出発、SLは大井川の流れに沿って進む。

大きなツアーの団体や、家族連れなどで、車内は思ったよりも込み合っている。

 

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乗客は物珍しさからか、殆どが窓を全開にし、時には窓から顔を出し、風を受け、煙の匂いを感じながら、汽車旅を楽しんでいる。

トンネルで、煙が車内に流れ込むのもお構いなしだ。

 

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客車が懐かしい郷愁を誘う。

対面式のボックスシートの座席の色も、そのスチール製の土台も昔のままだ。

直角に立ち上がった背もたれの枠も、ひじ掛けも、窓の下の腰壁も全て木製だ。

窓枠の下に付けられた灰皿も昔のまま、油の染みた木製の床は柔らかい。

なによりもネットを使った網棚が懐かしく、まさに昭和レトロ満載の客車だ。

 

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列車が駅々に停車すると、バスツアーの人びとが大勢乗り込んでくる。

そして、二駅か三駅かの体験乗車が済むと慌ただしく降りて行く。

先々の駅前には、そんなツアー客を捌く観光バスが何台も待機している。

 

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 車内では、車内限定商品の販売が有る。

SLおばさん(SL専務車掌)のハーモニカ演奏のサービスには、思わず乗客も一緒に口ずさむ。

 遠い日のセピア色の思い出を乗せたSLは、1時間半程で川根路を駆け抜ける。

 

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