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文学碑と龍飛館

 

 『あたりの風景はなんだか異様に凄くなってきた。凄愴とでもいう感じである。それは、もはや、風景ではなかった』『この部落を過ぎて路は無い。あとは海にころげ落ちるばかりだ。路が全く途絶えているのである』

徒歩でこの地を訪ねた太宰の印象である。

 

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 海沿いの道を、また旧道を、そして洞門を幾つも潜り抜け、バスはそんな岬に近づいた。

漁港の見える道路の脇に、太宰治の小説「津軽」の一説を刻んだ「文学碑」が建っている。

 

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ここを「本州の袋小路」と呼び、外ヶ浜街道に立ち並ぶ板張りの家屋を見て「鶏小屋」と称している一文が書かれている。この辺りの家屋は、竜飛の強風や雪、波浪から家屋を守るため、「カッチョ」と言う木製の板で周囲を囲い、ひしと一塊に成ってお互いに庇護しあって建っていたのだ。

 

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 道路を渡った反対側に建つ「龍飛館」では、こんな竜飛の歴史に触れることが出来る。

明治35年ころから平成11年まで、津軽半島最北端の宿として文人墨客に愛された、旧「奥谷旅館」の内部を公開した施設で、竜飛崎の観光案内所も兼ねている。

 

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 館には当時の宿帳や太宰が友人N君と泊まった部屋も残されている。

お酒が貴重品で配給だったころ、『宿に着くなりどてらに着替え、いきなり6本もの銚子を開けてしまい、追加の銚子をためらった』、お酒が入り、本州の北端の宿に来て気宇が壮大になったのか、牧水や啄木の歌を、蛮声を張り上げて歌ったと言う宿だ。

 

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そんな太宰治が親友N君と投宿した部屋や、版画家・棟方志功を紹介するコーナー、古今の岬周辺の写真、竜飛で撮影された映画やテレビドラマの情報など、多彩な展示物が楽しませてくれる。

 

 

車の通れない階段国道

 

 「龍飛館」を出て、岬に向けてしばらく歩くと道路際に「国道339号 階段国道案内図」と書かれた案内板が建っている。ここが今や竜飛の観光名所、全国でも珍しい車の通れない、冬季は豪雪で閉鎖される「階段国道」である。

 

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 看板の足元には、幅が1m半ほどの赤いレンガブロックを敷き詰めた道が、民家を目がけて延びている。

そこを右に曲がると緩やかに上る道が民家の間に延びている。丁度密集した民家の路地裏のような道だ。

 更にそこを左に折れると登りの勾配はきつくなり、やがて民家は尽き、坂は階段に変わり、山の斜面を上に上にと登っていく。

 

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ここらあたりまで来ると、目の下に広がる竜飛の集落と港を見下ろすようになる。

晴れていればすぐ目の前に北海道の島影が見えるらしいが、生憎と今日は、どんよりと雲った空が、水平線の辺りで海と雑じり合い、灰色に霞んでいる。

 

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道幅は狭く、勾配はきつく、手すりの設けられた道は、幾つも折れながら登っていく。

坂の途中には廃校になった中学校と小学校の跡地が有る。元々はこれらの通学路としての階段であったらしい。

全長388.2m、階段の数362段、高低差凡そ70mを10分程かけて登り切った。

 

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風の岬の歌碑

 

登りきると辺りは広く開放的に広がった草原のようなところで、強風が吹いていた。

右手遥か山の上に白亜の竜飛崎灯台が見え、ここからその灯台に向けて、「階段村道」が続いている。

 

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有名な観光地だから観光客も多かろうと思っていたが、意外にも人影がなく、広い駐車場には車がたった一台だけ停まっていた。

その駐車場脇の建物の横に軽トラを停めて行商をする、今ではテレビなどでお馴染みになった名物おばさん「タッピヤのかあさん」が、郵便局の制服を着た男性と暇そうに話しこんでいる。

 

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 そこを海に向かって少し歩いて行くと、「風の岬 龍飛」と書かれた展望台のようなところに、良く知られた歌謡曲の石碑が建っている。昭和52年に発売され、レコード大賞歌唱賞を受賞する大ヒット曲となった石川さゆりの「津軽海峡冬景色」の碑だ。

 

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 波をイメージしているのであろうか、丸く削られ重なった赤い石の中に建つ三枚の石に、二番の歌詞が刻まれている。その前にある赤い大きなボタンを押すと、その歌が少し調子の外れた、割れたような音で響き渡る。

 「ごらん あれが 竜飛岬 北のはずれと 見知らぬ 人が 指をさす〜♪♪」


 




 

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