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懲りない二人

 

 前日に33番札所・雪蹊寺を済ませていたので、朝早く宿を辞し、新川川に沿ったアスファルト道を、6.5キロ先の34番札所・種間寺に向けて歩き始める。今日も朝から日差しがきつく、暑くなりそうだ。

1時間ほど歩くと、前方に海を望む“黒潮ライン”の道路標識が現れた。「あれっ、おかしいぞ」

種間寺に向かうのに、海沿いの道は無かったはずなのに・・・。

 

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地図を調べてみると、何と34番の奥の院へ向かっているではないか。

右へ曲がるべきポイントが、1.5キロ程手前に有ったものを完全に見落として直進してしまったのだ。

 

30分ほどかけその交差点に戻り、そこから田圃の中の豊かに水を流す用水沿いを歩いて1時間ほどで34番・種間寺に到着した。

田圃に囲まれた一角に、本堂や大師堂の大きな甍が並んでいる。ここの御本尊の薬師如来は、安産の霊験があらたかとして、特に妊婦の信仰が篤いと言う。

 

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35番札所・清滝寺まで、12キロ余りの長丁場を歩きだす。

この辺りは、ショウガが特産で、いたるところに青々とした葉を一杯茂らせた、ショウガ畑が広がっている。

 

「お遍路さあ〜ん、お遍路さあ〜ん」と呼ぶ声が、どこからか聞こえてくる。周りを見渡しても姿が見えないのにまた「お遍路さあ〜ん」と声がする。どうやら、この生垣の向うらしい。

生垣を回り込み庭先を覗くと、その家のご主人が窓から顔を出し、「この道は違う。これは自動車の道で、とんでもなく遠く成るからお寺の前の道を真っ直ぐに、あの山を目指していけ」と教えてくれる。いきなり叉また、道を間違えてしまった。

 

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礼を行って100m程戻り、角の電柱を見ると遍路シールは、確かに真っ直ぐ行けと指示をしている。

その交差点の大きな道路標識を見て右に曲がったが、そのすぐ下に貼ってあった小さな遍路シールを見落としていたのだ。

 

暫くはビニールハウスの多いのどかな田舎道が続き、お寺から4キロ程で、仁淀川に架かる仁淀川大橋を渡る。

ここを右折、暫くは堤防を歩くことに成るが、ここらあたりまでくると、遥か前方の山の中腹に寺を望む事が出来る。

堤防道からは、国道56号に沿うコンビニやファミリーレストランの看板が沢山目に入る。

ここで、「弁当を買いに行こう」と遍路道を外れ、その国道に向かったのが次の難儀の始まりに成るとは・・・。

 

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八丁坂登り

 

コンビニで弁当を買い求め、暫くは賑やかな国道を歩き、再び堤防道に戻る。投網を打つ漁師の小舟を眺めながらの歩きは、のどかな光景に疲れを癒される。そろそろ堤防道から下の集落に降りる頃だが・・と、ここまで注意深く遍路シールを求めて来たが、一向に見付からない。

 

前方に京間の大イチョウが、聳えている。その先で堤防下を指示す遍路シールをやっと見つけ、下の集落に降りる。

しかしその先の遍路シールが見付からず、近所の人に訪ねるとこの用水沿いを行けば良いと言う。

暫く進んだがどうも心配で不安が募るものだから、止めておけば良いのに、再び堤防道に上がる。

結局三度も堤防を行き来して、今度は宅配便のドライバーに道を訪ねると親切に営業用の住宅地図で説明してくれる。

お蔭でどうにか県道39号に出て高速の側道を進むと、その先の十字路に久しぶりに見る遍路シールが有った。

 

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ここからは一本道、迷うことは無い。暫くはうねうねと曲がりながら、緩やかに登るみかん畑の間を行く自動車道を歩く。

途中そこから外れ遍路道に分け入ると、いきなりの急坂が疲れたこの身体を迎えてくれる。古い昔の自動車道だったのか、痛んではいるが一応舗装されているようにも見える。積もった落ち葉や土が負い被さっているので良くは解らないが下はアスファルトのようだ。

別名八丁坂、標高150mへの最後の登り道だ。

 

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やがて、33段の石段の向こうに山門が見えてくる。

そこから更に一段と高く成った石段を、113段登りつめた先に35番札所・清滝寺が有る。

息を切らして石段を上がると、やがて薬師如来の銅像が見えてくる。

境内前を横切る道路を渡り、最後の階段を登り切ると、正面に本堂と大師堂が、山肌に抱かれるように建っていた。

振り返ると、今散々迷って歩いて来た仁淀川に開けた高岡平野が一望のもとに見渡せる。

 

 

塚地峠を越えて

 

36番札所・清龍寺までは14キロ余り、その1キロ半程手前、龍の浜に今晩の宿は有る。

今登ってきた急坂を降り、今来た仁淀川大橋近くまで戻り、そこから南に向かえば良いはずだが、町中の道は解りにくい。

国道沿いのコンビニの前で、軽トラのお兄さんに道を訪ねると、丁度実家に帰るところで、その方向だから・・と、この暑い中を1キロ以上も一緒に歩いてくれる。「この先を曲がれば後は一本道・・」と言って県道39号の合流まで付き合ってくれた。

 

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ここからは、淡々とした自動車道を、塚地峠に向けて歩く。お寺を出て2時間余り、県道脇の塚地休憩所に着いた。

ここから右に入ると、標高200mの塚地峠を越える、昔ながらの2キロ余りの遍路道だ。

このまま進むと距離的には変わらない峠下を800m余りのトンネルで抜ける自動車道で、ここは迷うことも無く、アップダウンの無いトンネル道を選ぶ。

 

トンネルを抜けると道は緩やかな下りに転じ、その先に“アイスクリン”を売る赤いパラソルが見える。

暑さで喉もカラカラ、歩き疲れてへとへとの身体への気付けには冷たいものが丁度良く、ゆず風味の“アイスクリン”で生き返る。

 

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ゆるいカーブを曲がると、青い海が見えた。その昔、ジョン万次郎が船出したと伝えられる宇佐の港はこの辺りとか。

そして目を遥か右の方に転じると、赤い橋脚の宇佐大橋がかすかに見える。ここまでくれば宿までは残り4キロ足らずだ。

 

宇佐湾は、東から西に12キロも入り込んだ湾に成っている。本来ならこの湾に沿って、28キロ程歩かないといけないところ、ここだけはお大師さんも、渡船の利用を許されたとかで、昔は「ごめんの渡し」が遍路を運んでいたらしい。

今ではそこに850m程の橋が掛っている。

 

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その橋の登りは結構きつく、渡り終えるのに10分ほどかかってしまう。橋を渡れば、後は海沿いの道を進むだけだ。

小さな入江を幾つも曲がりながら進むと、やがて今晩の宿土佐龍温泉・三陽荘が見えてくる。

 

 

土佐 龍温泉・三陽荘にて

 

龍の浜と言われる、美しい海岸の前に今晩泊まる宿は建っている。

玄関を入った本館正面奥に一願成就の黄金の大師像を祀り、願を掛ければ願いが一つ叶うと親しまれ、ここもお遍路さんには評判の良い宿らしい。

 

ここにはお大師さんが、杖で示された場所を掘り下げたら噴き出たと言う45度の温泉が有る。

ナトリウム・カルシウム塩化物温泉の少し塩辛い温泉だ。

 

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入浴後フロントで縫い針を借り、マメの手入れをする。色々対応してきたのが功を奏したのか、ここに来て両足の裏に小さなマメがやっと出来た・・と言う位で、ここまで大したトラブルも無く歩いてくる事が出来た。

フロントが貸してくれた消毒液を付けた針で水泡を破り、ティッシュペーパーで慎重に水を絞り出す。

その後消毒液をかけ絆創膏を貼り、その上から幅広のテープでぐるぐる巻きに固めてしまえば治療は終わりだ。

 

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夕食のお食事処のテーブルには、豪華に海の幸、山の幸がたくさん並べられている。何時ものことながら、お遍路さんパックは値段の割にはお値打ち感があり、ありがたい。ビールもお気に入りのKビールで事の他美味い。

 

テーブルの周りには、これまでに同宿だった、あるいは道すがら同行した顔見知りの遍路が大勢揃い、遍路話に話題が弾む。

歩き遍路と言う共通項だけで結ばれる知らない者同士の一期一会のその会話は何時までも尽きる事が無い。

 



 

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