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久万高原に向けて

 

平均標高800メートル“四国の軽井沢”と呼ばれる久万高原にある第44番札所・大宝寺とその先の第45番札所・岩屋寺に向かうルートは、幾通りもある。

 

 国道379号線を進み途中県道42号線に入り、下坂場峠(標高570m)と鴇田峠(標高790m)を連続して超えるルートが一つ。

一方突合から分かれる国道380号線で新真弓トンネルを抜け、父二峰から農祖峠(標高651m)を超え久万高原に至るルートもある。

 

 前者は距離的にはすこし短くはなるが、連続した二つの厳しい峠越えが待ち構えている。

それに比べ後者は、峠は一つしかなく若干低くなるがその分歩く距離は長くなる。

更に前者は久万高原に出ればそのまま44番に向かうことになるが、そこから45番は打戻となり、再び久万高原の中心部に戻ることになる。ただこの場合久万高原付近に宿をとれば、そこに荷物を預け空身で45番の厳しい山登りに臨むこともでき、これはありがたい。

 

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一方道程の効率を考えて、農祖峠を越え、そのまま先に45番に向かい、その後44番を打つ逆ルートを選ぶ人もいるらしい。

どのルートを選択するかは、突合から久万高原の20キロほどの間に宿がないので、前後の宿泊地との兼ね合いと、自身の足の具合との相談で、ルートの組み合わせの選択肢は多くなる。

何れにしても札所の中間点、中札所・第44番・大宝寺への道筋は、厳しい起伏の連続する山岳道で、一筋縄ではいかない艱難辛苦が待ち構えている。

 

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国道379号線から、鴇田峠を超えるルートを選択した。

きれいに舗装された国道は、交通量も少なく時折思い出したように一台ずつ、車が猛スピードで通り過ぎていく。

道はほんの僅か上っているようだが、坂道と認識するほどの事もなく歩きやすい。

 

途中まだ開店前の産直市で、「休んでいけ」と声を掛けられ、言葉に甘え少し休ませてもらう。

「これで良かったら、いくらでもいいから持って行け」、「もう商品価値はないけど、まだ美味しく食べられるから・」

と甘夏の入った箱を指さして言う。峠越えを控え余り荷を重くしたくはないが、好物を逃がす手もなく、大きそうなのを選りすぐり二つほど頂いて礼を言って再び歩き始める。

 

 

鴇田(ひわた)峠越え

 

滝ノ上橋休憩所のところで国道を離れ、県道41号線に入り、落合トンネルを抜けると道幅も段々と狭くなり、上りの勾配も気のせいかきつくなってきたように感じられる。

 

途中三島神社で休憩をする。

神社前の道を右にとれば、畑峠から農祖峠(標高651m)を超え、久万高原に至るルートになるが、ここでは左にとってそのまま進み、その先で県道を外れると一つ目の峠への上りが始まる。

と言っても舗装された林道が続いていて、本格的な上り道が始まるのは更に先で林道を外れてからだ。

 

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 林道を外れた峠道は上りだすとそれが結構きつい。鬱蒼と茂る杉木立の中は昼なお暗く、道幅も狭くなる。

そんな急坂を、息を切らして上ること20分ほどで、標高570mの下坂場峠に到着した。

可なりの汗をかき、息を荒げながら山道を登り終え、峠に出るとそこには立派なアスファルト道が通り、些か拍子抜けするような、明るく開けたところであった。

ここからの道は、また峠に上るのだから下らなければ良いのにと思えるほどのかなりきついアスファルトの下り坂が延々と続く。

 

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 由良野の集落を抜けると峠までは2キロ余り、本格的な山登りがまた始まる。

木立の間から差し込む日は淡く、あたりは夕暮れ時のように薄暗い。上へ上へと道が向かって伸びている。

勾配もきつく、どこまで行っても終わろうとしない急こう配の地道が先へ先へと続いている。

 

 上り始めて40分ほどで、“だんじり岩”と書かれた看板に出くわした。

その昔巡錫中のお大師様が、この地で疲れ果て、重ねて空腹のため、己の修行の足りなさに“じだんだ(だんじり)”を踏んだ岩だと説明が記されている。

 

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 そこからさらに勾配の増した上り道を歩くこと10分ほどで、ようやく僅かばかりの平地のある標高790mの峠に到着した。

宿を出て5時間、本格的に上り始めて2時間ほどが経過していた。

ここは昔からこの地域には欠かせない主要な街道で、昭和30年頃までは、この場所にも茶店があり、行きかう人々で大層な賑わいを見せていたと言う。

 

 

高原の門前町

 

 上りがきつければ、下りもきついのは道理、厳しい勾配の赤土の道が続いている。

とは言っても所詮は下り、足への負担は大きいものの、息が上がることもなく楽であることには違いない。

 

 1キロ半ほどの下り道を20分ほどで下り切ると、いきなり視界が開けた。

新緑の薄緑と古葉の深緑が混じり合う山々が霞み、それに囲まれたまるで箱庭のような町並みに、人家が犇めいて見える。

久万高原に開ける久万の町だ。

 

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 海抜490メートルの高地にある町並みに入って来た。

ここは大宝寺の門前町として開け、土佐街道の宿場町として栄えたところでもある。

こいのぼりの飾られた久万川に架かる橋を渡り、“大宝寺総門”と書かれた大きな門を潜る。

その先に延びる町並みはかつての門前町で、通りには遍路宿風な建物や、商家と思われる建物も目に付く。

直進する道は結構な上り坂で、背後に鬱蒼とした森が控えるお寺の表参道へと続いて行く。

 

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中札所、へそ寺・大宝寺

 

急坂の先に、お寺を包み込むように緑濃い山が控えている。

この山は大宝寺の山号にもなっていて、“菅生山”と言うらしく、ユキノシタ・シャガなどが群生し、セリ・ワラビ・アケビなどが自生する山地植物の宝庫として県の名勝に指定されている。

仁王門を潜り、さらに坂道をのぼると、石楠花が満開に咲き誇る石段があり、その上に本堂が建っている。

明治のころの火災で焼失し、それ以後再建された建物ばかりらしいが、境内の周りには杉や檜の古木老樹が生い茂り、幽寂な空気で満ちていて、山寺の凛とした風格を出している。

 

 

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 第四十四番札所・大宝寺。

ここは札所の数では丁度半分を打ち終えたことから、“中札所”、あるいは“へそ寺”などとも言われている。

歩き遍路にとっては、全行程1200キロとも言われる総距離の凡そ三分の二ほどを歩き終えた地点でもある。

 

 

国民宿舎・古岩屋荘へ

 

大宝寺から今晩の宿、国民宿舎・古岩屋荘までは8キロ余り、本来ならこの裏山・菅生山を越えるのが正式なルートであり、これが相当厳しい難路らしいがここは無難な選択をし県道を歩くことにする。

とはいえ、県道にも峠のトンネルを抜ける上り道もあり、決して楽と言う事でもない。

 

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 住吉神社を過ぎたあたりの集落の中で、“赤の元気”の看板を見つけ立ち寄ってみる。

ここは“桃太郎トマト”発祥の地、その完熟したトマトで作るジュース、“赤の元気”を製造する工場だ。

生憎この日工場は休みで、留守番のおばあちゃんに無理を言って1本分けて貰う。

完熟したL玉2個分を、ただ絞っただけと言うジュースは、やや酸味が有るものの、さっぱりとして飲みやすく後に残らない。

 

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 “ふるさと旅行村” を過ぎ緩やかにアップダウンを繰り返す県道を歩くこと2時間、目の前に異様な姿をした山肌が姿を現した。

四国カルスト自然公園の一角にそそり立つ岩山で、公園の案内板によると、この岩は礫岩峰と言うらしい。ここは自然の宝庫で、中でも目を引くのが高さ60100mと言われる巨大な岩山である。独立して建つ峰もあるが、中ほどに亀裂が入ったように連立する峰もある。絶壁の岩肌にはところどころにしがみ付くように木々が生え、天に向かって屹立する大岩とともに力強い生命力を感じさせる。

ここを過ぎれば今晩の宿、国民宿舎・古岩屋荘はすぐそこだ。

 



 

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