エジソン通り

 

 羅城門から鳥羽街道を南下、八幡の町に入ってきて、ここからは高野山に向け「東高野街道」を行くことになる。

大谷川に架かる「かのばし」を渡り、京阪線の踏切を越えると右手に、京阪電車の八幡市駅がある。

併設された観光案内所の前から横断歩道を渡ると、道路沿いの植え込みの中に「エジソン通り」と書かれた道路標示があり、そのわきにはエジソンの胸像が建てられている。

ここ八幡の町は、発明王として知られるトーマス・エジソンに所縁の町だ。

 

エジソン通り

エジソン通り

エジソン通り

 

エジソン通り

エジソン通り

エジソン通り

 

エジソン通り

エジソン通り

エジソン通り

 

説明板に『エジソンは、八幡の竹をフィラメントに使って、白熱電球の実用化に成功しました』と書かれている。

エジソンは発熱電球の実用化に当り、より長く使えるフィラメントを見つけるべく、あらゆる材料を使い試す日々を続け、改良に腐心していたと言う。

 

そんな時、たまたま手元にあった扇に使われていた竹を使ったところ、これがことのほかいい結果を生んだ。

その後関係者の来日で、ここ男山の竹が注目されることとなった。

この竹は、「八幡竹」としてエジソン電灯会社に輸出され、電球発明の翌年から十数年もの長い間、馬蹄形フィラメントとして白熱球に使われ続けていたと言う。

ここ八幡の竹が、炭素発熱電球の実用化に大きな役割を果たしす事に成った。

 

 

石清水八幡宮

 

「東高野街道」の基点ともされる「石清水八幡宮」は、八幡市に鎮座する「やわたのはちまんさん」としても広く親しまれているお宮である。

元々この地は京の都から見て裏鬼門の方角に当たり、その鎮護として設けられた社で、祀られた八幡大神様は、時の権力者・源氏の氏神様として篤い崇敬を受けてきた。

 

京阪の八幡市駅前を後に暫く歩くと、そこに表参道入口の一の鳥居を構え、それを潜ると頓宮殿が建っている。

頓宮殿を抜けるとその先に二ノ鳥居が立ち、右手にとれば裏参道へと続き、左手にとれば表参道があり、何れもその先には男山の長い山登り道が延びていて、ご本殿にはこれらを登るか、ケーブルで山上に向かうことになる。

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

 男山ケーブルで「石清水八幡宮」のご本殿のある男山の山頂に登ってみる。

麓からは僅か3分ほどで山頂駅に到着し、そこを出ると辺り一帯は緑に覆われていて、そこは京都府の歴史的自然環境に指定された保存地域になっている。

 

男山の山上に石清水八幡宮が創建されて以来今日まで育まれてきた天然林だ。

中には樹齢が600年から700年と推定される大楠の木を始め、800種類の植物が生育しているという。

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

 ケーブルの山上駅は、丁度御本殿の裏手辺りにある。

駅の直ぐ横には谷崎潤一郎の文学碑の立つ展望台が有り、そこからは眼下に淀の町が一望で、天気さえ良ければ遙か先に比叡山を望み、麓に広がる京都市内の建物までもが手に取るように見えるそうだ。

 

御本殿迄は昼なお暗いうっそうと茂る森の中に切り込まれた道を5分ほど歩く事になる。

そこには広場が広がっていて、茶店や駐車場、体育館などに混じり、「エジソンの記念碑」もたてられている。

御本殿は更に一段と高い場所にある。

広場の外れにある茶店の脇の石段を登ると、三ノ鳥居から続く両側に燈籠の建つ石畳の参道途中に出る。

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

参道は、古びて苔むした不揃いの石灯籠に囲まれた厳粛な気の感じられる道だ。

厳かな気持ちで石段を登り、南総門を潜るとそこには御本殿の建つ境内が広がっている。

正面には左右に赤い回廊を従えた、八幡造りと言われる楼門が聳え、その奥に御本殿が建っている。

それらの建物は、何れも国の重要文化財に指定されていて、ここは日本三大八幡宮の一つに数えられている。

織田信長が奉納したと伝えられる「信長塀」に囲まれた境内の、その東北の角には京の都の裏鬼門封じがある。

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

石清水八幡宮

石清水八幡宮

石清水八幡宮

 

 

男山ケーブル

 

 「やわたのはちまんさん」への参詣の足として親しまれているのが、男山ケーブルである。

ケーブルは京阪電車の八幡市駅に隣接した八幡市駅から男山山上駅との間、400mを結ぶ短い路線で、乗車時間は僅か3分ほどである。

 

京阪カラーの車両が運行していて、その内部は階段上の座席が下向きに設けられている。

眼下に広がる八幡の町を望むためである。

定期便は1時間に二本、それ以外に客がいれば運転する不定期便が二本有るので、15分ごとの運行と言うことに成る。

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

男山ケーブル

男山ケーブル

男山ケーブル

 

 駅を出るとすぐ、前方左下に視界が広がる。

しかしその景観は、アッと思う間に切り通しに遮られ、その先でカーブしながらトンネルに入る。

そこで上り下りの行き違いが行われ、抜けると長い橋梁が待っていて、そこで再び素晴らしい視界が開ける。

ここからは木津川や宇治川、そこに架る京阪の赤いトラスト橋、京滋バイパスの高架橋などが一望・・・と思う間もなくすぐに正面の山に口を開けたトンネルに入る、とそこが終点の山上駅だ。

 


 

安居橋(あんごばし)


 

エジソン通りから男山八幡宮の頓宮殿前を通る辺りの道(東高野街道)は、公園のようによく整備された道だ。

広場には能連法師の「石清水 清き流れの絶えせねば やどる月さえ 隈なかりけり」の歌碑が建っている。

その横を流れる放生川には、安居橋(あんごばし)と呼ばれる橋が架かっている。

古くは江戸時代の頃からこの地に架けられていた橋で、度々改修工事が行われてきたらしく、現在のものは巾約4m、長さ21mの木造の太鼓橋として親しまれている。

 

安居橋

安居橋

安居橋

 

安居橋

安居橋

安居橋

 

安居橋

安居橋

安居橋

 

放生川の両側は散策路になっている。

橋のすぐ後ろには白壁の土蔵が建っていて、前面に建つ橋と組み合わせれば、時代劇の撮影に使えるのでは・・などと思わせるほど雰囲気がとても良いところだ。

「安居橋の朧月」が八幡八景の一つに数えられていることが肯ける。

 

 

門前町の走井餅


 

 石清水八幡宮・頓宮殿の門前にうまいものが有った。八幡名物の「走井餅」だ。

刀身を模したと言われる形は、今ならさしずめ太った餃子の形に似ているともいえる。

絹のような柔らかさと例えられる餅生地で、程よい甘さの漉し餡を包んだ昔ながらの和菓子である。

 

滋賀県の大津にも良く知られた名物の「走井餅」が有るので、そこのものと同じかと店員に尋ねてみる。

「大津の本家が廃業したのでそれを引き継いでここに店を構えた」と教えてくれた。

「走井餅」は大津で150年、八幡で100年もの長きに渡って愛され続けているという。

 

走井餅

走井餅

走井餅

 

走井餅

走井餅

走井餅

 



 

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