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高野駅の夕日

 

東津山を出ると列車は、吉井川の支流加茂川に沿って北東に向かう。

津山の町並みが途絶え、緑豊かな田畑が広がり、所々に人家の密集する長閑なローカル風景が車窓に展開する。

やがて列車は何もない広場にポッンと建つ小さな駅に停まる。

ローカル線で一・二両の短編成列車が多い因美線なのに、この駅の一面一線のホームは随分と長い。

 

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 かつてこの駅では長大編成の列車が発着し、タブレット交換が行われていた。

しかし智頭急行線に陰陽連絡の座を奪われると、急行「砂丘」が廃止され、置き去りにされた駅からは駅員の配置はなくなり、追い打ちをかけるように一時駅舎の取り壊しさえ検討されたそうだ。

しかし津山市などの存続運動が実を結び、昭和4年に開業した古い駅舎はどうにか残された。

 

赤い瓦屋根、切妻屋根の鬼瓦に入れられた真新しい「JR」の白い文字が印象的ではあるが、歴史ある建物は安普請されたような変哲もない姿に改装されている。ここは何もなく殺風景でガランとした無人の「高野駅」である。

 

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現在使われているホームの向かい側には、今は使われなくなったホームがそのまま残されている。

人が立たなくなったそのホームには、それに代わって立つ何本もの古木がその存在感を示している。

赤錆びたレールも敷かれたまま放置されているが、その先のポイント部分では本線と切り離されている。

留置線の跡なのか、そんな構内がやたら広いだけに、錆色のバラスト上に忘れ去られたレールが痛々しい。

 

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 『いつもきれいな夕日に染まり、何度通っても決して期待を裏切らない。偶然なのか?と思い、先日久しぶりに訪れてみたが、やはり高野の夕焼けは美しかった。』(「ローカル線を旅する本」 斉木実・米屋浩二 2001KKベストセラーズ)

 

 写真家である著者は、この駅から見る夕日の美しさをこう讃えている。

夕日の美しい場所と言うのは、ただ単に夕日が真っ赤に燃えて西の空に沈むのではなく、空全体を茜色に染めながら暮れなずむ夕景であると言う。

 


 

寅さんの駅

 

人気映画「男はつらいよ」シリーズの「寅二郎紅の花」(1995年公開)のロケ地になったのが美作滝尾駅である。

ここでは寅さんが冒頭で切符を買うシーンが収録されている。

今は無人駅となったこの駅では、切符の販売は無く近くの店に委託されている。

 

駅前には撮影を記念した石碑も建てられている。

寅さんを演じた俳優の渥美清は、その翌年68歳で亡くなっているので、この時の作品が最終作となった。

 

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駅はなだらかな中国山地の山々に囲まれた津山盆地の一角にある。

昭和3年の開業で、赤い瓦を葺いた切妻屋根の木造平屋造り駅舎が、当時のまま残されていて、昭和初期の標準的な小規模駅舎として評価され、登録有形文化財に指定されている。

 

駅舎を守るように立つ二本の松の木が、古い駅舎に風情を添えている。

駅前には桜の古木もあるので、花の咲く季節なら、また違う顔で旅人を迎えてくれることであろう。

 

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 木製のガラス戸の嵌った外観は、まるで小さな山の分教場のようにも見え、入口の裸電球と相まって、昭和そのもので懐かしい。

切符売り場(出札口)や、手荷物カウンターは頑丈に作られた質感のある木製で、長年使われすり減りって、年輪が浮き出ている。

木製の改札場は厳めしく、寒い地域らしくガラス戸が建てられていて、黒ずんだ腰板などと共に良い味を出している。

駅務室には、往時を彷彿させる品々が無造作に置かれていて、そんな中の寅さんの顔出しパネルはご愛敬だ。

 

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 単式一面一線の駅構内の北側には、行き止まり線の跡がある。

既にレールは撤去され、跡には草が生え、木が伸びて、ここが線路であった面影は感じられない。

しかしそんななかで僅かにコンクリートを打ったホームと、その上の大きな木製の上屋が完全な形で残されていて、その壁に貼られ錆の浮いた旧国鉄の「建物財産標」が、その痕跡をとどめ古さを物語っている。

今では駐輪場として使われているが、ここはかつて木材の積み出しが盛んにおこなわれた貨物ホームの跡である。

 

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一致団結大願成就

 

 前を流れる加茂川の河岸段丘なのか、築堤なのか、厳しい地勢の上にその駅は建っている。

すぐ後ろには山が迫り、その山裾にへばり付くように線路が延び、僅かな隙間にホームが作られている。

目の前の一段と低いところを県道6号線が通り、さらに低い底に川が流れ、その先にはもう山だ。

 

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 ここは「三浦駅」である。

駅舎らしいものは何もなく駅らしくはないが、ここにはホームがあるからまぎれもなく駅である。

開業は意外に新しく、昭和38年である。

 

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ホーム待合の横に、「一致団結大願成就」と大書きされた三浦駅建設記念碑が立てられていて、その裏面の記録を読むと、昭和3年の因美線開通以来、駅の無かった地元からの強い請願運動の結果念願が叶い開業した駅らしく、それを後世に伝えるためにこれを建てたと書かれている。

因美線開通までの経緯の書かれた紙が、無造作にホームの電柱にまかれているのが何ともローカル線らしい。

 

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 山の斜面に寄り添うように建つ集落から、急坂を転がるように下ると駅がある。

勢いよく飛び込めば危うく線路に転落・・・、そんな心配をしそうなほど幅の狭いホームがそこには伸びている。

駅の構内とは言え、道からそのままホームに入り込んでしまう構造で、そこには改札もない。

僅かな曲線を描くホームの一角には、ブロックを積み上げ屋根を乗せただけの簡素な待合が有るだけだ。

 

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 ホームに沿って桜の古木が何本も植えられている。

春の花のシーズンには、トンネルを作って咲き誇る桜と、めったにやってこない列車のツーショットが人気で、それを狙う写真ファンの間ではよく知られた駅だ。

普段は一日の乗客数が二・三十人と言われる駅が、この時ばかりはカメラを抱えたファンで大いに賑わいを見せる。

 

 

 

 



 

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