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名勝「笹川流れ」

 

人気の少ないホームに、雪煙を上げながら駆け込んできた特急は、定刻に到着した。

暖かい車内に乗客は疎らで、席はかなり空いていた。

ここからは、羽越本線の絶景が続く筈なので左側の海側の席が良い。

 

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村上駅を出ると列車は、海に寄り添うように近づき、北上する。

冬の荒れた日本海が見えた。

空は、僅かに雲の切れ目はあるものの、相変わらずの鉛色に重く垂れ込めている。

海は、沖合でそんな空と交じり、その境は定かには判別ができない。

 

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このあたりの海は「笹川流れ」と言われ、国の名勝天然記念物に指定されている。

怒涛のように打ち寄せる波が、奇岩怪石に激しく打ち砕かれ、盛り上がる。

膨れ上がった波はそして乱れ、白濁して渦となり、飛沫となって海は荒れ狂っていた。

 

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車窓からは、笹川流れ観光の遊覧船の看板が目に付くが、残念ながら、この時期は休航しているようだ。

その昔、義経主従がこの当たりを小船に乗って奥州に落延びたと言う伝説から、大岩にはそれに因んだ名前が付けられているらしい。

天気が良く、海が凪いでいるのなら海上からの眺めを楽しむのも良いだろう。

特に夕日の時間帯は、絶景と言われている。

 

そんな荒々しい光景が、トンネルの隙間から見え隠れする絶景ポイントを40分ほど走る。

列車は開湯1000年の歴史を誇る名湯の最寄り駅、あつみ温泉駅に停車する。

ここで特急を降り、後続の鼠ケ関駅始発の普通列車を待つ。

 

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山居倉庫

 

お昼前、酒田駅に降り立った。

ここに来たからは「山居倉庫」と「本間美術館」「本間家旧邸」は是非見ておきたい。

 

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町めぐりをする観光客には、無料で観光用自転車が借りられる。

酒田駅前の他、市内何か所かに貸し出し用の自転車は置かれている。

 

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しかし道路には、ところどころ雪が有るらしく、安全をみてバスを選んだ。

案内所で聞くと、駅前から “るんるんバス” に乗ると良いと言う。

“るんるんバス”とは市が運営する“福祉乗り合いバス”の愛称と言う事で、1乗車100円で各所にいけるらしい。

 

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その“るんるんバス”に10分程乗ると山居町のバス停に到着する。

ここでバスを降りると「山居倉庫」はすぐ目の前だ。

 

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ここは、明治26年に建設された米の保管用倉庫で、米どころ“庄内の象徴”として人気のスポットだ。

お土産品コーナー「幸の館」の前を通り過ぎ、新井田川沿いの倉庫群を見る。

今も現役で使用されている倉庫と言うことで、トラックが停まり作業をしていた。

 

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裏に回ると見事なケヤキの並木に圧倒される。

41本の並木は、今ではすっかり葉を落としてはいるが、それでも寄り添うように12棟の建物を守っている。

黒瓦に黒い板張りの倉庫は、鋸様の屋根を連ね、規則正しく連続する様がなんとも美しく、壮観である。

酒田米の長い歴史の誇りを思わすパワーが感じられる。

 

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雪が薄っすらと積もる、黒と白の世界は、まるで一幅の墨絵のように静まり返っている。

いつまで見ていても見飽きる事が無い。

 

 

本間家旧本邸

 

山居倉庫を後に新内橋を渡り、15分ほど歩くと本町通りに出る。

 

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ここは、江戸時代には廻船問屋が軒を連ねた当時のメインストリート。

通りは、今でもその面影を残している。

 

ここに建つ「本間家旧本邸」に立ち寄ってみた。

「本間さまには及びもせぬが

せめてなりたや殿様に」

と詠われるほどの栄華を誇った本間家十代の屋敷である。

江戸時代の中頃、幕府の巡見使の宿舎として建てられた建物らしい。

その造りは、武家屋敷造りと商家造りが一体となった全国でも珍しい建築様式と言う。

 

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が、生憎今日は月曜日とあって残念ながら休館日。

表門は固く閉ざされ、拝観する事は適わなかった。

 

 

旧鐙屋

 

ここ本町辺りには、奥の細道・松尾芭蕉縁の史跡が有る。

道中この地に立ち寄った芭蕉は句会を開き、幾つかの句を残しているらしい。

 

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ここから歩いて2〜3分のところ、酒田市役所の前に国指定史跡の「旧鐙屋」がある。

江戸時代に繁栄した酒田を代表する廻船問屋で、井原西鶴の「日本永代蔵」でも描かれたと言う。

しかし、ここも残念ながら月曜日が休館日。

 

この辺りは、中通り商店街、中町モールなど酒田の町の中心的な繁華街らしい。

付近にはこれらの史跡や奥の細道縁の場所等も多く有り、彼方此方見ている内にすっかり時間を取ってしまった。

 

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ここからは少し離れるが、日本海を見下ろす日和山公園に向かう途中に、かつての料亭街が有る。

酒田を代表する料亭の一つ「山王くらぶ」や「相馬樓」が知られている。

その「相馬樓」では、珍しい酒田舞娘の踊りを見ながら食事が出来ると言う。

興味をひかれたので何とか寄ってみたいと思っていたが、もう時間が無い。

止む無く駅に戻る事にした。

 

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