越後の国の一宮 彌彦神社

 

 降り立った駅前の広場には、紅白の提燈が飾られていた。

駅前から続く街並みの人家の軒先には、白い大きな提燈も吊り下げられている。

駅前旅館の玄関先にも、紫の幕が張り巡らされ、「弥彦灯籠まつり」「御祭礼」と書かれた提燈が掛けられている。

そんな旅館では、祭りを記念した“うちわ”の配布も行われていた。

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

彌彦神社

彌彦神社

彌彦神社

 

彌彦神社

彌彦神社

彌彦神社

 

駅から真っ直ぐに延びる停車場通りは、緩やかな登り道と成っていて、少し上ったその先で外苑坂通りと交差する。

この弥彦の町は門前町であると同時に、嘗ての北国街道の宿場町として栄えたところでもある。

特別にこの辺りの道筋は、弥彦街道とも呼ばれ、大そうな賑わいを見せていたと言われている。

残念ながら今日では、往時の繁栄には及びもしないらしいが、それでも観光地として生き続けている。

 

 外苑坂通りを右折すると、文字通り越後の国の一宮・彌彦神社の門前に行き当たる神社通りに出る。

そこは門前町で、参道の両側には、おでんや田楽、温泉まんじゅうの看板を掲げたお店が軒を連ねている。

神社の霊験に纏わる伝説のある、弥彦の銘菓「玉兎」の看板も多く目にすることが出来る。

 

彌彦神社

彌彦神社

彌彦神社

 

彌彦神社

彌彦神社

彌彦神社

 

彌彦神社

彌彦神社

彌彦神社

 

彌彦神社

彌彦神社

彌彦神社

 

 街並みの喧騒を遮る一の鳥居を潜り、社域に入ると参道両側には多くの献灯が飾られ、祭り気分を盛り上げている。

この彌彦神社は、弥彦山(638m)を背後に控えた、越後平野の中央に鎮座している。

鬱蒼とした杉や欅の老木に覆われた広大な社域に、多くの社殿が厳かに点在し、荘厳な気を漲らせている。

今日は千年の昔から伝わる、彌彦神社の重要無形民俗文化財「弥彦灯籠まつり」の本祭り当日である。

 


 

弥彦灯籠まつり

 

昨日は「弥彦灯籠まつり」の前夜祭として、民謡流しが行われ、花火も打ち上げられたそうだ。

この日は朝から神社の拝殿を中心に、数々の神事が行われ、最後の遷御祭で12日から続く大祭が終了すると言う。

夕刻に成ると「お欅引き」と呼ばれる巡行路を履き清める神事が行われる。

それに続いて「大灯籠の宿下がり」と言われる、この祭りの最大のイベントが繰り広げられる。

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

 午後9時になると2基の御神輿の渡御が始まり、それを守り固めるように大灯籠の巡行が始まる。

県内各地から献燈される大灯籠と、地元氏子が献燈する多くの田楽灯籠が所々で気勢を上げながら練り歩くのだ。

田楽灯籠は、花灯篭とも呼ばれるもので、二三十人の担ぎ手で運ばれる。

これは木で組んだ台座の上に、ボンボリやサクラ、ボタン、キク、モミジ等の花木を賑々しく飾ったものである。

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

弥彦灯籠まつり

 

宵闇の中、松明がともされ、提灯や田楽灯篭に灯が入ると、祭りムードはいやが上にも盛り上がる。

迎え灯籠に先導され、凡そ1qにも及ぶ光の行列が、“光の大河”となって賑やかに温泉街を練り歩く。

小雨の降りしきる弥彦公園では、それに呼応するかのように花火が打ち上げられる。

 

勇壮で壮観な巡行は所々で渦巻くように気勢を上げ、さらに夜が更ければ最高潮を迎える。

そして夜半、弥彦の町を一巡した大灯籠が拝殿前に戻ると、神楽や舞が奉納され一連の神事が静に幕を降ろす。

 

 

弥彦温泉

 

外苑坂通りの左手に広がる弥彦公園の一角に「湯神社温泉源泉」がある。

『狩りで歩き疲れた一人の猟師が、仕留めそこなった山鳥の後を追って、林中を彷徨っていた。

そんな時に、偶然鳥獣たちが湯浴みをしている池を見つけ、自身も浸かってみたら不思議なことに疲れが癒された。

そこから、「弥彦の霊泉」と呼ばれるようになった』のが当地の温泉の起源とされている。

 

新風閣

新風閣

新風閣

 

新風閣

新風閣

新風閣

 

新風閣

新風閣

新風閣

 

新風閣

新風閣

新風閣

 

弥彦街道筋には門前町・宿場町、そして近年では温泉町とし、民家と混じり土産店や老舗の旅館が立ち並んでいる。

特に神社の門前には、多くの宿が有り、中には創業300年以上の老舗もあるらしい。

この日は駅に近い、「新風楼」に宿を取った。

 

 

弥彦駅と観光駅長


 

弥彦駅の駅舎は、彌彦神社の本殿を模した、黒本瓦葺き、白壁、朱塗りの格子柱の神社風入母屋造りである。

駅舎内部は意外に広く、白壁に格子天井が神社の拝殿内部を思わす印象的な造りとなっている。

駅前広場には、大きな常夜灯や神社参拝の手水舎などが造られていて、ここも門前町の駅らしい。


 

弥彦駅

弥彦駅

弥彦駅

 

弥彦駅

弥彦駅

弥彦駅

 

弥彦駅

弥彦駅

弥彦駅

 

弥彦駅

弥彦駅

弥彦駅

 

駅前広場の右手に、観光案内所がある。

尋ねれば弥彦観光駅長の顔写真入りの「来駅証」が貰えるので立ち寄ってみるのも良いだろう。

この観光駅長は、国鉄民営化に伴い昭和63年に初めて女性が任命され、以後何代も続けられていたようだ。

近年に成ってその制度が終了した為、地元観光協会の女性職員が観光駅長を兼務し、活動を続けているとのことだ。

 




 

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